4)定期診査の理由3つ
a)早期発見、早期治療
まずは当然のごとく、虫歯や歯周病の早期発見さらには早期治療があげられます。
しかし現場では、虫歯や歯周病の診断に、境目というのも当然でてきます。
世の中はデジタル時代で、患者さんとしてはダメかダイジョブかを知りたいところなのですが、生物の世界はすべてが〇か×かで表現されるものでもありません。
そこで病気に重要なのが、進行具合です。
奥歯に見られる小さな茶色い点。これをずっと以前から見つめていたとして「この前と変化なしですね」だとしたら、見守っていく方がいい場合もあります。
定期診査とは定点観測の場でもあるのです。
“感覚的に”とは今どきではないのかもしれませんが、それでも「最近どーですか?」という人間の感覚から診断が始まります。
b)歯ブラシの磨き残し
虫歯や歯周病がダイジョブそうならば、次に磨き残しを探します。
今どき歯ブラシをしない人はいないのでその先のレベルとして、
「磨き残し=磨けていない所」の確認は重要です。
歯医者さんの明るいライトに照らされた椅子で、人からのぞいてもらわないと、なかなか磨き残しはわかりません。
嫌な沈黙時間が流れる中、重箱の隅をつつくように磨き残しを探します。それによってお口の中の安全が保たれるのです。(笑顔でお話しますからダイジョブですよ)
そして必要ならば歯ブラシの当て方の再確認もします。
これも歯医者さんに定期診査に来る理由の一つです。
c)歯ブラシのモチベーション
三つめは、歯ブラシのモチベーションのお話です。
歯ブラシは毎日毎日の事で、時には「ワタシ、さっき、歯、磨いたっけ」という日常行為です。磨くこと自体がこの有様ですから、丁寧な磨き方とはなんて、ほとんど気にしていません。
こんな毎日の歯ブラシを、「そろそろ歯科検診かしら」とか「今度こそ褒めてもらえるかしら」なんて日常で思い浮かべることによって、意識するという手段として使うのです。
思うことによって、日常のていねい度がアップします。これが以外と効果があります。
5)健康総括
東洋の思想に「中庸(ちゅうよう)」というものがあります。
中庸とは、儒教を起源として「極端に偏らず、また過不足なく調和がとれていること」を意味します。(ヤフーからそのままコピペ)
「健康に頓着する」をまとめると、
そこまで「神経質になることもなく」、
かといって「“ずぼら”になることもなく」、
それを「維持し続ける」ことを目標とする。
と、とらえてみたらいかがでしょうか。
6)余禄
さっきの若い男性の患者さんとの会話です。
歯科医「あれ、いつもちゃんと磨けてんのに、今日はあまり上手じゃないなあ。最近、忙しいの?」
患者さん「忙しいのは忙しいんですけど、最近電動歯ブラシに変えてみたんですよ。」
歯「ああそれだ、電動歯ブラシが悪いということではなくて、あれにも正しい使い方というものがあるからさ。」
患「たしかに高価な電動歯ブラシを、買ったというだけで安心しちゃって、ちゃっちゃっと済ませていた気がします。」
歯「電動歯ブラシの使い方をちゃんと学習するか、今までの歯ブラシも悪くなかったからそっちに戻すか…。でも高い電動歯ブラシ買っちゃったんだもんね~(笑」
なんていうのが定期診査のいいところです。
