1) 診療室にて
先日、私よりいくらかのご年配の女性の患者さんが来院されました。
治療中いろいろと世間話をしていたのですが、終戦直後のその患者さんの子供時代、お家の仕事柄、米兵さんが出入りしていたそうです。よって甘いものが、いつもおうちにあったそうです。
そして今日は入れ歯の調整で来られているわけなのですが(笑、
「あの何もない時代、チョコレートくれないで歯ブラシくれればよかったのにね」と笑いながら話されて帰っていかれました。
今は甘いものはいつでもあって、安心感をもって落ち着いて口にできます。歯ブラシも、高品質なものがいくらでも手に入れられて、着実に歯が磨けます。行くのが躊躇されるほど恐い歯医者さんも減ってきました。これらが、虫歯が減ってきた理由でしょう。
(昭和のあの頃の歯医者さん、本当に恐かったですもんね。)
2) 甘いものの定義
それでも、時代や生活習慣・環境が変わっても、やはり、虫歯と甘いものとの関係は見逃せません。
学術的な話ではなく現場的な話をすると、ここでの「甘いもの」とは、「甘いことが前提のお菓子」と「甘い飲みものやジュース」のことをいいます。
「砂糖の入っている」と表現すると、もう寿司飯にもかつ丼にも焼き肉にもたくさん入っています。一見「甘くない」に分類されるお菓子にも、ひっくり返して原材料表を見ると砂糖と書いてあるものたくさんあります。しかしそこまで気にしなくても大丈夫です。