2024年3月14日(木)

読んだ本の話

旅の途中

3)旅の目的。

このの目的は、偉い人になることや立派な結果を残すことではありません。

権力者も大富豪も名俳優もノーベル賞受賞者も、何をしたかではなく「そこに行った人しか見られない世界を見てきて、物語をもっている」というところに人生の価値があります。

旅の途中6

ちなみに、世の中には意外と高尚な人などいません。

いま名をはせている偉人・重鎮・会長たちもみな、世の中の最低限のルールを守りつつ自分を楽しむことに夢中です。歴史に名を残した人もそうでした。

立派な人になることは、この世での経験を生かし、あの世でゆっくり考えるでいいような気がします(先人たちを見ているとね)。

旅の途中7

4)素敵な物語を。

行くまでの道程、着いたときの日の光の中の風景、風の匂いや手の感覚ぬくもり、そして日常におけるアクシデントや苦労、それらすべてがまとまってひとつの物語に出来上がっていきます。

坂が急で途中で引き返してきたとしても、それも物語です。
人から地味な旅だと思われたとしても、すべての人生において、味わいのある物語は含まれています。
何を見てきたかに優劣はありません。
自分が見てきたものが、唯一無二の私の物語です。

旅の途中8

自分の旅、実際に行った人の話はとても楽しいものとなります。の思い出を楽しく語れる人は素敵です。
この物語をつくることが旅の目的です。

旅の途中9

5)ハブあナイストリップ。

若者が「ここで てっぺん取ったる」とがむしゃらになっている姿、素直にほほえましく、うらやましく思います。
旅の道中は楽しいことばかりではないですけれども、「いろんな世界に身を置きながら物語製作中だよね」と心の中で応援しています。

旅の途中10

私は、出会ったひとに「どうやってここまできたの?」と、旅の話を聞くことが楽しみのひとつです。

「どうか、彼ら彼女らの道中が無事でありますように。」

旅の途中11

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